肺 扁平上皮癌 病理

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扁平上皮癌は、放射線治療が効きやすいのが特徴ですが、正常な肺は放射線治療の副作用が強く、肋骨に囲まれているため、放射線が当てにくいなどといった治療効果を下げる原因にもなります。 肺がんの30%がこの扁平上皮癌がんです。喫煙者に多く、男性に多いのも特徴です。扁平上皮細胞は、皮膚・口腔・咽頭・食道など、食べ物や乾燥した空気などが通るためにストレスを受ける場所の細胞です。さらに喫煙によって大きなダメージを受けます。気管・気管支・細気管支など空気の通る気管を扁平上皮細胞と言い、そこにできるがんが扁平上皮癌です。肺扁平上皮がんの特徴は、肺門(気管の近く)にできるため、縦隔浸潤やリンパ節転移する場合が多く、ステージ3期やステージ4期で発見されることが多いです。早く発見されたステージ1期・ステージ2期・ステージ3A期までは手術適応があるかを検討し、手術適応がない場合は補助治療として抗がん剤や免疫療法を開始します。血流に酸素があり、放射線での治療が可能ですが、肺門部に発生することが多く、手術が困難な場合も多いです。扁平上皮癌は、放射線治療が効きやすいのが特徴ですが、正常な肺は放射線治療の副作用が強く、肋骨に囲まれているため、放射線が当てにくいなどといった治療効果を下げる原因にもなります。高精度放射線治療ではピンポイントで治療してうまくいく場合もあります。現在、転移の治療では多く施行されています。ステージ3B期とステージ4期で見つかった肺扁平上皮がんは、まず2剤による抗がん剤治療を開始し、免疫療法を併用して効果をプラス、その後1剤による抗がん剤治療に移行します。1剤の抗がん剤ではがんを止めることは難しいので、やはり免疫療法による効果をプラスする必要があります。肺扁平上皮癌は、肺門部に多く、気管・縦隔リンパ節・大血管などがあるために手術で切除するのが難しく、小さな癌でも、手術できない場合が多いです。肺門部にあれば、手術が可能です。肺扁平上皮癌の特徴は放射線治療は同じ部位に一生に一回だけで、治療のタイミングが難しかったり、正常な肺は放射線治療の副作用が強く、肋骨に囲まれているため放射線が当たりにくいなど、治療効果を下げる原因にもなります。副作用も強いので、最初の治療では行わないことも多いです。手術できるステージ1A期・ステージ1B期・ステージ2A期・ステージ2B期・ステージ3A期は、手術をしてその後再発しないように補助治療を行います。手術できないステージ3B期とステージ4期は、抗がん剤治療をメインに免疫療法の併用を検討します。肺がんで最も有効な治療は手術です。手術で切除する範囲が小さければ小さいほど、体の負担は少ないため葉切除をお勧めします。隣の葉まで浸潤している場合は、2葉切除します。また、ステージ1A期で高齢や呼吸機能が低いなど何らかの負担を軽減する必要があれば、喫状切除(縮小手術)が行われます。しかし、再発率が3倍との報告もありますが、今後はその確率が減っていく傾向にあります。傷の小さい鏡視下補助手術は、ステージ1期で身体の負担が少なくお勧めです。ステージ2期ではリンパ節をしっかり切除するため、一般的な外科手術が良いとされていますが、施設によっては一部の2期は鏡視下で対応することが可能です。手術だけとUFT内服群の効果は多少UFT内服の方が良いとする論文がありますが、当院ではこの差は患者様利益とは考えず、樹状細胞などの免疫療法を選択することで副作用なく免疫を監視することにより、より良い効果が期待できると考えています。ステージ1B期は、副作用の少ない経口抗癌剤のUFTの内服が推奨されています。さらにプラスする治療として術後に樹状細胞を、そのさらに後に定期的に活性化リンパ球をお薦めしています。肺がんはステージ1期でも再発する可能性は十分あり免疫療法をプラスする必要があります。樹状細胞がんワクチンは、1か月の治療で1年程度効果持続するため、手術後の補助療法に最適です。経過観察または再発予防で樹状細胞がんワクチン抗がん剤、再発予防で樹状細胞がんワクチン抗がん剤、再発予防で樹状細胞がんワクチンステージ3B期、ステージ4期の肺扁平上皮癌(肺癌扁平上皮癌)は、2剤による抗癌剤治療単独、または免疫療法を併用します。まず、積極的にがんを縮小させる積極的化学療法を3カ月行います。副作用の強いプラチナ剤(シスプラチン、カルボプラチン)を使いますので、体が耐えられるか、効いているか、を判断して治療継続を医師が判断します。維持治療では、医師の腕も異なります。癌の場所、肺内転移であればNK細胞や活性化リンパ球、リンパ節転移・骨転移であれは放射線治療と樹状細胞がんワクチンが効果あり、脳転移は放射線治療、癌性胸水は樹状細胞がんワクチンが効果あり、マインの抗がん剤だけでは抑えられないため、転移により治療をプラスする必要があります。参考文献2020/7/18免疫療法・がん治療(横浜・神奈川)なら新横浜かとうクリニック

社会が高齢化しているから紛れもない事実として、高齢者は肺がんになりやすく肺がんで亡くなりやすいです。そのため、高齢化が進むと肺がんによる死亡者数は増えていきます。これは肺がんの影響というよりは加齢の影響です。肺がんの影響を知りたければ、加齢の影響を除いた死亡者数(年齢調整死亡者数)を見る必要があります。肺がんの年齢調整死亡者数は近年減少傾向が見られています。参考のため、がんの統計情報を国立がん研究センターが解説していますので、詳しく知りたい方はご覧ください。■2. (20)転移性肺腫瘍 CBTを受験するまでに是非学んで欲しい疾患の病理画像には「 コア画像100選 」として ★ 印がつけられています。 ★ 印のないその他の画像も医師国家試験までに是非学んで欲しい病理画像 … 細胞診:喀痰細胞診(肺扁平上皮癌・小細胞癌):喀痰塗抹像(パパニコロウ染色中拡大):細胞質は大型で不整類円形であり、エオジン、オレンジGに染まっている。肺門部に発生することが多く、喀痰細胞診で発見されることもある。 B B 肺癌(はいがん、英:Lung cancer)は、肺に発生する上皮細胞由来の悪性腫瘍。 90%以上が気管支原性癌 (bronchogenic carcinoma)、つまり気管支、細気管支あるいは末梢肺由来の癌である。. 肺・胸膜:非小細胞肺癌(扁平上皮癌):ミクロ像(he強拡大):腫瘍細胞はシート状に増生し、細胞間橋の形成が見られる(左下)。細胞質が好酸性となり細胞自体が細長くなるのは角化傾向を反映する所見である(矢印)。 肺・胸膜:非小細胞肺癌(扁平上皮癌):ミクロ像(he強拡大):腫瘍細胞はシート状に増生し、細胞間橋の形成が見られる(左下)。細胞質が好酸性となり細胞自体が細長くなるのは角化傾向を反映する所見である(矢印)。 肺・胸膜:非小細胞肺癌(扁平上皮癌):マクロ像(未固定新鮮標本):左上葉気管支を開くと、癌の浸潤(矢印)により気管支粘膜の縦縞が失われている。 ŽÐ’c–@l@“ú–{•a—Šw‰ïiJapanese Society of Pathologyj@‹³ˆçˆÏˆõ‰ï•ÒW•a—ƒRƒA‰æ‘œ@Copyright (C) 2009 Japanese Society of Pathology all rights reserved. 生した扁平上皮癌では、癌巣の中に既存の 細気管支腔あるいは肺胞腔が残っているこ とがある。この腔は癌細胞が形成する腺腔 ではないので、腺癌と診断してはならない。 一般的に扁平上皮癌は局所的に進展し、周 囲の組織に浸潤する。遠隔転移は他の組織 扁平上皮癌 Squamous cell carcinoma 皮膚や食道にみられる重層扁平上皮組織に類似した構造 を示す癌。血痰がみられることが多く、肺の虚脱、気管支 肺炎、閉塞性肺炎をおこす。 肺扁平上皮癌 対 肺腺癌、悪性リンパ腫(Diffuse large B-cell lymphoma, Mediastinal large B-cell lymphoma, Anaplastic large-cell lymphoma) Bishop JA, et al. 細胞診:喀痰細胞診(肺扁平上皮癌・小細胞癌):喀痰塗抹像(パパニコロウ染色中拡大):細胞質は大型で不整類円形であり、エオジン、オレンジGに染まっている。肺門部に発生することが多く、喀痰細胞診で発見されることもある。 禁煙してもすぐには肺がんリスクは下がらないから禁煙と肺がんに関してデータがあります。そのデータをみると禁煙した年数が長くなればなるほど肺がんの発症リスクが下がっていきます。しかし、禁煙してからすぐに肺【禁煙期間と肺がん(扁平上皮がん+小細胞がん)のリスク】禁煙するには非常に心身の労力を要しますが、現在は禁煙補助薬(ニコチン製剤、バレニクリンなど)が充実してきています。是非、こういった薬を使って禁煙を達成しましょう。■3. 病理学総論的には上皮性悪性腫瘍は一般に扁平上 皮癌,腺癌,未分化癌(小細胞癌,大細胞癌),カ ルチノイドなどに分類され,特殊型として肝細胞 癌,腎細胞癌や胚細胞性腫瘍が挙げられている. 扁平上皮癌は角化を示すか,細胞間橋が観察され 肺扁平上皮がんでは太い気道が変形することが多いので、上の中でも特に血痰や呼吸困難感が出やすいです。 肺扁平上皮がんの患者さんでこれらの症状が強くなってくる場合は、がんが進行している可能性が考えられます。治療法を変更したり緩和治療を強化したりする方が良いかもしれませんので、あまり我慢はしないでかかりつけの医者に相談して下さい。 タバコと関係の弱い肺がんが多いから肺がんの全体の6割を占める肺腺がんは、肺扁平上皮がんほどタバコとの関係が強くありません。喫煙の有無で扁平上皮がんや小細胞がんのリスクは10倍以上違いますが、より人数が多い肺腺がんのリスクは2倍ほどです。以上のことが主な原因となって、喫煙者が減っても肺がんの死亡数が減らない現象が起こっています。とはいえ、少なくとも年齢を調整して肺がん死亡数を見れば減少傾向にあります。禁煙の効果がないという論理はかなり無理があります。肺扁平上皮がんは他の肺がんと異なる特徴があります。それはどういったものでしょうか?説明していきます。肺扁平上皮がんは肺の中心部分(中枢部)にできやすいです。反対に、肺腺がんは肺の端っこ(末梢)に生じることが多いです。肺小細胞がんも中枢部にできやすいのですが、がんの進行スピードに違いがあります。肺小細胞がんは非常に進行スピードが速いです。肺扁平上皮がんは比較的進行がゆっくりであることが多いです。個人差も大きいので、人によっては肺扁平上皮がんが急速に進行することもありますが、平均すれば肺扁平上皮がんは進行が遅い傾向があると考えて良いです。肺の中枢部にがんができると空気の通り道(気道)の太い部分が変形しやすく、息苦しさや肺扁平上皮がんは肺の中心側(中枢側)にできるので肺がんの中では症状が出やすいですが、それでも進行するまで症状が出ないことが多いです。それでも進行した場合にはいろいろな症状が出てきます。詳しくは「以下が代表的な症状になります。肺扁平上皮がんでは太い気道が変形することが多いので、上の中でも特に血痰や呼吸困難感が出やすいです。肺扁平上皮がんの患者さんでこれらの症状が強くなってくる場合は、がんが進行している可能性が考えられます。治療法を変更したり緩和治療を強化したりする方が良いかもしれませんので、あまり我慢はしないでかかりつけの医者に相談して下さい。胸部CT検査の検出レントゲン写真も放射線の人体への影響力を表す単位としてシーベルト(Sv)というものがあります。数字が高ければ高いほど人体への影響が強いことになります。【検査と被曝量の表】検査内容被曝量0.2mSv胸部CT検査7.0mSv胸部X線検査線写真の被曝量は、およそ飛行機で東京とニューヨークを往復したときに受ける被曝量と同じになります。単純計算で言うと、CT検査を行うとX線写真を35枚撮影したときと同じくらいの被曝をすることになり、何度も撮影すると人体への影響が一層危ぶまれます。しかし、CT検査が原因で人体に障害が出たというはっきりとした証拠は見つかっていません。CT検査を用いる時は肺がんが見つかったときには、治療する前に転移がないかを調べる必要があります。肺がんの治療では全身の状態やがんの進行の程度によって治療方法が変わるため、転移しそうな部位はきちんと調べておく必要があるのです。肺がんは頭にしばしば転移します。頭に転移していないかをみる上で最も精度の高い検査が、【頭部CT検査と頭部MRI検査の比較】頭部CT検査検査頭部MRI検査解像度低い高い費用比較的安い(撮影1,020点+診断450点など)高い(撮影1,620点+診断450点など)時間数分20−30分頭部MRI検査では非常に精密な画像ができますが、検査時間が長いことが欠点となります。20−30分ほど身動きが取れない状態になります。その間、とてもうるさい音が出る機械の中でじっとしていなければなりません。腰が痛い人やほかにもMRI検査ができない人がいます。磁石の原理を使って画像を作る検査ですので、磁性のある金属(磁石に引っ張られる金属)が体内にある人はMRI検査ができない場合があります。例えば、MRI検査を用いる時にも造影剤を血管に入れて検査することがあります。造影剤を使うことでMRI画像がより鮮明になりますが、まれに造影剤アレルギーを引き起こします。造影剤を点滴した後に体調が悪くなった(特に吐き気や意識が遠のく感じに注意)場合は、近くにいる医療従事者に症状をすぐ伝えてください。また、腎臓の機能が落ちたりすることがあるので、造影剤を使用したあとは点滴したり多めに水を飲んで腎機能低下を予防します。FDG-PET(ペット)検査は、つまり、以下のことが検査中に体内で起こります。こうして、がん細胞が身体のどこらへんに集まるかが調べられます。しかし、PET検査にはどういった欠点があるかを下にまとめます。最後の被曝に関して補足します。シーベルト(Sv)という単位で表すと、とある調査ではPET検査を1回行うことでおよそ2.2mSvの被曝量と報告されています。参考までに、胸部X線検査では0.2mSv、胸部CT検査では7.0mSvです。また、FDG-PET検査を施行する場合には、以下の問題もあります。しかし、その欠点以上に全身の転移の状態を早い段階から把握することのメリットが大きいため、肺がんの全身の転移の状態を把握するためによく使われています。また、脳はFDGを多く集めてしまうので、脳の転移の検査にはFDG-PETは使用できません。そのため、近年ではFDGの代わりにメチオニンという物質を用いたPET検査を行うことがあります。がんの検査には扁平上皮がんに対しては、CYFRAやSCCという腫瘍マーカーを調べることがあります。しかし、腫瘍マーカーは決して精度の高い検査ではないので、腫瘍マーカーの数値を盲信してはいけません。肺がんを検出する感度が良いと考えられているCYFRAでも感度は56.1%です。本当は肺がんがあってもCYFRAの数値に異常が出ない人が4割以上いるということです。肺がんを腫瘍マーカーだけで見つけるのは非常に難しいことがわかります。なんだか難しい話になりますが、要約すると腫瘍マーカーを使って良い場面は限られているということになります。腫瘍マーカーは使うのに適した場面で使えば役に立ちます。しかし、その価値が低い場面で使うと、どんな結果であろうとどっちとも言えないといった状態になります。現段階の精度から言うと、検診で腫瘍マーカーを使ってもほとんど意味がないということになります。扁平上皮がんに限らず全てのがんは転移します。がんが大きくなるにつれ血管を巻き込むようになります、血管が巻き込まれると血液中にがん細胞が入り込みます。あらゆる臓器は血液が通っているので、がん細胞が血流に乗ってやってきます。血流に乗ったがん細胞が臓器にくっついて増殖しだした状態がただし、血流にがん細胞が入ってきても体のまた、体の中でも転移しやすい臓器があります。脳・骨・肝臓・副腎が、肺がんが転移しやすい臓器の最上位となります。肺がんの進行度はステージはステージⅠからステージⅣまでに分かれます。肺がんではさらに細かくⅠA、ⅠBのように分けます。国際的にはローマ数字(Ⅲなど)で下記現すのが普通ですが、このサイトではアラビア数字(3など)で記載しているところもあります。がんのステージを決めるために、TNM分類という方法が使われます。TNM分類とは、がんの大きさ(T)・T-原発N-所属M-遠隔転移肺がんの状態腫瘍や転移の状態N0N1N2N3充実成分5mm以下、すりガラス影30mm以下T1miⅠA1 ー ー ー充実成分が10mm以下T1aⅠA1ⅡBⅢAⅢB充実成分が10-20mmT1bⅠA2ⅡBⅢAⅢB充実成分が20-30mmT1cⅠA3ⅡBⅢAⅢB腫瘍の大きさが40-50mmT2bⅡAⅡBⅢAⅢBT3ⅡBⅢAⅢBⅢC胸壁、胸膜、心嚢などに浸潤T3ⅡBⅢAⅢBⅢC同一の肺葉内に転移があるT3ⅡBⅢAⅢBⅢC腫瘍の充実成分が70mmより大きいT4ⅢAⅢAⅢBⅢC周囲臓器への直接浸潤T4ⅢAⅢAⅢBⅢC肺葉内を超えているが同側肺内の転移T4ⅢAⅢAⅢBⅢC肺がんによる胸水や心嚢水M1aⅣAⅣAⅣAⅣA反対側の肺内に転移がある単発の遠隔転移がある多発の遠隔転移がある治療を受けるためには、分類の基準を覚える必要は全くありません。ただ、自分のがんがどのくらい進行しているのか、自分はどうして手術を受けられないのかなどが、分類に当てはめることで理解しやすくなります。肺扁平上皮がんに対する治療の大前提にあるのは、手術が可能であれば手術をするということです。次の章では肺扁平上皮がんの治療について見ていきましょう。肺扁平上皮がんは化学療法も放射線療法も効果が出にくいので、治療の基本は手術です。しかし、全ての人に手術が可能とは限りません。手術を決める前に、身体への負担の大きさとそれを許容できるかを考えなくてはなりせん。また、病気の進行度によっても、手術をすることでかえって良くないことが起こる場合もあります。手術を行えるかどうかは慎重に判断する必要があるのです。肺がんのある人は、肺に余力がない場合があります。手術で肺を小さくしてしまうと息苦しさが現れてずっと残ってしまうこともあります。ひどい場合は、手術した直後から自力で呼吸することができなくなり、人工呼吸器が外せなくなることもあります。そういった状態を回避するために、必ず肺や心臓の状態を手術の前に検査で把握する必要があります。手術の前に肺や心臓の状態を把握するため以下の検査が行われます。これらの検査の結果から手術の可否が判断されます。肺を少し切除する手術はできるが広く切除する手術は難しいという人もいます。がんの周りには見えない小さながん細胞が存在していることがあります。手術の際には、周りの一見正常な組織も一緒に大きく切り取ってしまえば、見えないがん細胞を取り除くことにつながり、治療成功率が上がります。つまり、肺を大きく取れば取るほど再発する可能性が下がるのです。一方、肺を大きく取ると、手術後の肺活量は減ってしまいます。これらのバランスが最も良いであろう手術法を選択することになります。肺がんの手術では疑わしい部分を広めに切除することが重要です。その一方で、肺を切り取りすぎると手術後の肺活量が減ってしまい、息苦しさが残ったり人工呼吸器がないと生きていけなくなったりします。人工呼吸器を使うときは、肺に直接管を通した状態(気管挿管)になるので、鎮静剤を使ってずっと眠った状態になってしまいます。また、長期間(通常は2週間以上)気管挿管する場合は、首の正面に穴を開けてそこから管を通すような手術をする必要が出てきます。もちろん、人工呼吸器が必要になるような事態は避けるように努力がなされます。しかし、思いがけなく肺の機能が悪化してしまうことはどうしてもゼロにはできません。思いもよらない出来事が起こらないように、手術前の肺や心臓の状態と肺を切除するべき量を考え合わせて、適切な手術法を判断します。主な手術方法は以下の4つです。これらはどういった場合に行うどんな手術なのでしょうか?手術の説明をする前に、肺のことについて少し知っておく必要があります。肺は左右に1つずつ存在していますが、さらにその中は「肺葉」というブロックに分かれています。右の肺には3つの肺葉があり、左の肺には2つの肺葉があります。肺葉の中にはさらに区域というブロックがあります。右肺には10区域があり、左肺には8区域があります。区域はさらに小さい亜区域に分けることができます。ちょうど何丁目何番地のようにどんどん小さなブロックに分かれていき、最終的にはつまり、以下のように肺は分割できるのです。肺>肺葉>区域>亜区域>亜亜区域>…>肺胞この分け方は、手術でどれぐらいの大きさを切除するかを決めるときに基準になります。たとえばひとつの区域を切除するのか、肺葉を切除するのかで手術の方式が変わります。それでは、各々の手術の方式について詳しく説明していきましょう。片肺全摘術とは、手術で肺がんを切除するために、左右のどちらかの肺を全部切除することを指します。切除しないほうの肺は残ります。切り取る肺が大きければ大きいほど手術後の肺活量は減りますので、片側の肺を全部切り取ることは非常に大きな負担になります。しかし、がんをきちんと切除するためにはやむを得ないときに片肺全摘術が行われます。片肺全摘術が行われるのは以下の場合です。これらの場合は片肺全摘を検討します。片肺全摘術が可能になるには、肺以外の臓器にがんが転移していないことが条件です。また、肺の機能が十分にあることも条件です。肺の機能が悪い場合、手術後の肺の機能を予測して、手術を行えないという判断になることがあります。がんが周囲の臓器に及んでいる場合は、がんが入り込んだ臓器を肺と一緒に切除することになるので非常に大きな手術になります。そのため体力が落ちている患者さんは手術が難しくなります。がんが1つの肺葉の中に収まっており、肺以外の臓器に転移をしていない場合に、肺葉切除術が行われます。肺葉切除術を受けると片方の肺の半分くらいが切り取られてしまうので、元々肺の機能が落ちている人には受けることが難しい手術になります。肺葉切除術はよく行われており最も標準的な手術です。区域切除術は、肺葉の中にあるもう少し小さな区域を切除する手術です。区域切除術では肺機能の低下が少ないメリットがありますが、相当小さな肺がんでないと行えません。目安としては、次の場合などで区域切除術が行われます。肺がんの手術には、通常の手術(開胸手術)と肺がんの内視鏡手術はVATS(Video-Assisted Thoracic Surgery、バッツ)とも呼ばれます。胸に2cmくらいの穴を数か所開けて、そこから内視鏡を入れて手術する方法です。胸を大きく切らなくて済むのが特徴です。内視鏡手術には身体への負担を軽くするというメリットはありますが、必ずしも開胸手術が劣っているというわけではありません。メリットとデメリットを考えてみましょう。以上を踏まえながら、手術のリスクや身体への負担を考えて、手術の方法を選ぶことになります。全ての人が手術を受けられるわけではありません。手術をすると逆に命を縮めてしまう場合はもちろん手術ができません。それでは、どういった場面で手術が難しくなるのでしょうか?■肺以外に遠隔転移のある場合肺以外の臓器にがん細胞が転移している場合は、基本的には手術を受けることができません。もちろん例外はあるのですが、基本的に遠隔転移があれば手術は受けられないと考えてください。遠隔転移というのは肺がんが脳や骨などに転移することです。リンパ節転移は遠隔転移ではありません。リンパ節転移だけなら手術できる可能性があります。手術後は体力が非常に落ちてしまいます。体力が落ちるとがんの成長を抑えようとする身体の力が落ちるため、手術で体内の全てのがんを取り除かないと、残ったがん細胞がどんどん大きくなってしまい、結局のところ命を縮めてしまうことになります。■リンパ節転移が遠いところにまで達している場合リンパ節転移が狭い範囲にとどまっていれば、手術でがんと一緒にリンパ節を取ることができます。しかし、リンパ節転移が広範囲に及んだ場合は手術ができません。ここで、リンパ節転移と遠隔転移とは少し性質が異なることを説明します。脳や骨への遠隔転移は、がん細胞が血流に乗って流れていくことで起こります。血流を介して転移することを血行性転移と言います。血管は全ての臓器につながっています。血液は心臓から全ての臓器に向かって勢いよく流れています。そのため、がん細胞が血流に乗ると遠くの臓器まで速いスピードで流れ着いてしまいます。対して、リンパ節転移はがん細胞がリンパ液に乗ることで起こります。リンパ液の流れには心臓のようなポンプがありません。リンパ液は臓器の間をゆっくりと流れています。このため、がん細胞がリンパ液に乗ったときは、いきなり遠いリンパ節に転移することがなく、隣のリンパ節へと順々に広がっていきます。肺がんのある部位からだいぶ離れたところのリンパ節にがん細胞が見つかった場合は、がん細胞が広範囲に転移していると判断します。つまり、肺がんの周りから遠くの場所まで、間にあるリンパ節のすべてに順々に転移してきた可能性が高いと考えられます。血行性転移のある場合と同じく、リンパ節転移が広範囲に及んでいる場合に手術をすると、命を縮めてしまう可能性が高いです。■手術後に残る肺が非常に少ない場合肺がんの手術では肺を切り取るため、手術後の肺活量が減ってしまいます。そのため、手術後に息切れが続いたり、場合によっては人工呼吸器がないと生活できない状態になってしまったりします。また、肺がんの患者さんにはタバコなどの影響ですでに肺の状態が悪い人も多く、手術前の肺の状態をきちんと評価してから手術に臨む必要があります。数字で言うと、手術後の呼吸機能検査における1秒量(FEV1.0)が800ml以下となる人は、手術後に呼吸の状態が悪くなる可能性が非常に高いので、手術を受けることは難しいと判断されます。■腫瘍が周囲の臓器に及んでいて一緒に切除できない場合肺がんが周囲の臓器にへばりついている(浸潤している)状態になると、肺と併せて周囲の臓器も手術で切り取ることになります。周囲の臓器を一緒に切り取ることができる状態であれば手術は可能ですが、切り取ることができない状態であれば肺の手術も行うことはできません。■体力のない場合手術は身体に大きな負担がかかります。そのため、元々体力のない人は手術を受けることで状態が悪くなってしまい、最悪の場合は手術によって命を落としてしまいます。そういった事態を避けるために、体力を簡易的かつ客観的に評価するパフォーマンスステータス(Performance Status、PS)という方法があります。パフォーマンスステータスなどを使って、手術を行えるかどうかが判断されます。PSは0-4の5段階で評価されます。0が最も良く4が最も衰弱した状態です。0:全く問題なく日常生活ができる1:軽度の症状があり激しい活動は難しいが、歩行可能で、軽作業や座って行う作業はできる2:歩行可能で自分の身のまわりのことは全て行えて日中の50%以上はベッド外で過ごすものの、時に軽度の介助を要することがある3:自分の身のまわりのことは限られた範囲しか行えず、日中の50%以上をベッドか椅子で過ごす4:自分の身のまわりのことは全くできず、完全にベッドか椅子で過ごす肺扁平上皮がんの治療はステージによって選択肢が変わってきます。以下にステージごとに説明していきます。手術が最も成績の良い治療になりますので、手術可能であれば手術を行うことになります。とはいえ、肺を手術で切り取ると手術後の呼吸機能への影響は大きいです。そこで、腫瘍が2cm以下の場合や2-3cmでもリンパ節に転移がない場合は、縮小手術といって小さく切り取ることも検討される場合があります。手術をするとどれだけ生きられるかは、統計から平均値が出ています。ステージⅠ・Ⅱ期全体の5年生存割合は69.6%です。細かくみると以下のようになります。(このデータは以前のステージ分類でのデータなので、現在そのまま当てはめることは出来ませんが、大体同じくらいと考えてください)【ステージごとのステージが進行すればするほどたいていの場合、手術後からテガフール・ウラシル配合剤(UFT)を飲むことになります。(ⅠA期では飲まないことがあります。)飲む期間は1年間か2年間です。2年間のほうが治療効果が高いという報告があるので、副作用に問題がなければ手術後から2年間飲むほうが良いでしょう。ただし、扁平上皮がんでは腺がんよりもUFT内服の意義が薄い可能性も指摘されており、他にも超高齢者では飲んで体力を落とすデメリットのほうが大きいと判断されることもあります。したがって、実際にUFTを飲むべきかどうかというのはケースバイケースになります。ステージⅡ期の肺がんを手術した後に化学療法を行う方が成績が良いとされています。手術後の化学療法にはシスプラチンというシスプラチンを含めた化学療法は3-4週ごとに4-6回ほど行います。体力の問題や呼吸機能の問題などで手術ができない場合は放射線療法を行います。放射線療法により肺がんを根絶させることを目指します。手術ができる限り手術で治療することになります。ステージⅢA期では手術が検討できますが、もう少し進行したⅢB期とⅢC期では手術を行うことはできません。手術を行う場合も、手術前に化学療法(抗がん剤)か化学放射線療法(抗がん剤+放射線療法)を行うことがあります。腫瘍をできるだけ小さくしてから切除するのが狙いです。化学療法か化学放射線療法を行った後に手術をしたほうが治療成績が良いという報告もあります。手術のみの治療と手術前に治療を加える治療を比較したものが下の表になります。【治療法ごとの5年生存率】生存率だけを比べれば、手術前に化学療法や化学放射線療法を行う方が良いと言えます。一方、副作用による身体への負担は増します。そのため体調とがんの勢いを見ながら治療法を決定します。手術後に化学療法を行う場合にはシスプラチンという抗がん剤を含めた2種類の抗シスプラチンを含めた化学療法は3-4週ごとに4回ほど行います。腫瘍の進展の問題や呼吸機能の問題などで手術ができない場合は、化学療法と放射線療法を行います。詳しくは「

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