トト子 嫌 われ

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1 of the novel series "嫉妬と砂糖とお姫様". 俺のため そうだよ … ホラー映画とアニメとゲームを愛することに命がけ。引用をストックしました引用するにはまずログインしてください引用をストックできませんでした。再度お試しください限定公開記事のため引用できません。 別に、就職しなくても構わんのだろう?―――体は六つ子で出来ている。 成人無職で 未だに童貞。 幾たびの就活を越えて全敗。 ただの一度もやる気はなく、 ただの一度も本気を出さない。 彼の者は常に六人 パチンコ屋で勝利に酔う。 It includes tags such as "ハイキュー", "影山飛雄" and more. 4 of the novel series "嫌われ". おそ松さんのトト子が腐女子から嫌われているという話は聞いたことがある 元々性格屑だから嫌われてもしゃーないとは思うが、腐女子の叩き振りは本当に酷いからね。腐女子怖い 嫌われもの万歳職場で普通に話をする人なのに、外で会ったら首を90度曲げて、あからさまに避けられます。特別仲がいいわけでもないし、自分もあまり喋る方でないのでいいんですが、ちょっと下を向くならまだしも、直角に首を曲 4 of the novel series "マドンナの謀略【紅松編】". 0文字 10~5000文字: 感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。 ※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。 ―――でも、彼女に頭下げるのだけは絶対に嫌ッ! そして嫌な予感しかしない5男は・・・ まさかの3d。 十四松「努力した!(スタッフが)」 さすが十四松。君はいつも俺たちの想像を超える。 しかし、マジで3dアニメ版おそ松さんが作れそうなぐらい本気クオリティ。 そしてわれらがトッティーは・・・ トト子嫌われか・・・?と思った方、ハズレです。 Google先生で調べていると、トト子が苦手な方が多いそうですね。 私は好きなんでこの作品を作ってみました。 だからって私は「トト子が嫌いだなんて許さない!」だなんて言いません。 <一松> もうすっかり高く陽が上った頃、まだゴロゴロと惰眠を貪る。 布団には他の気配は感じられ … 「雷光よッ!」  朱乃は掌に迸る雷光を生み出し、リリンへと放つ。放たれた雷光は激流の如くリリンに襲いかかるも、リリンの槍による一振りでかき消される。 「悪くない攻撃だね。これが敵同士じゃなかったら素直に褒めたんだけど……」 「今の貴方に言われると、喜んでいいのか微妙ね」  再び雷光を放つも、リリンは難なく旋回して避ける。 「でも誇っていいさ。どうせならATフィールドを張っても良かったんだけど、それだと呆気ないからね。とりあえず君の力を見てみたかったところだったんだ」 「まるで私が貴方より弱いって言ってますか?」 「『まるで』じゃなくて『その通り』なんだけど?」  その言葉にピクリと反応し、身体中に魔力を巡らせたらしく、朱乃の周りに金色のオーラが表面に現れる。どうやら彼女の何かを刺激してしまったらしい。しかしその様子に、リリンはニコリと笑顔で動揺した様子は全くない。 「怒りによる魔力増大とオーラの出現を確認。悪魔の駒により女王の特性と堕天使の光。そして、雷の魔力。恐れ入る能力だけど、やはり足りない。今の俺には届かない」  それにしても、とリリンは顎に手を当てて朱乃の姿をまじまじと観察する。 「あの家で朱璃さんが見せてくれた巫女装束。懐かしいな、キミとバラキエルさん、朱璃さんと暮らしていた本当に幸せだった日々。……正直、今でも心の何処かであの頃に戻りたいと思っている自分がいるよ……」 「戻れるわ!貴方が助けてと望んでくれれば、私は貴方を…!」  朱乃は、必死に手を伸ばしリリンへ語りかける。まだ戻ってこられると、今度こそ貴方との約束を守ると。しかし、リリンの表情は段々と悲しげになっていく。 「……でも、それは既に無くした日々、過去なんだ。もう戻れないんだよッ…。俺はな、この組織で大切なモノを、愛してしまった人を、子を……守るモノを持ったんだ。もう引き返せないんだよ……」 「その組織が世界を混沌へと誘っていると知っていてッ!貴方は組織を離れないと言うの?いい加減、目を覚まして!貴方は利用されているだけ!」 「だからどうした?君が学校生活を送っていた時、俺は何していたと思う?」 「……」 「戦いに明け暮れる毎日だったよ。刺しては殺し、奪って、強くなる。そうしているうちにこれが今の自分だと理解したよ。エヴァシステムを取り込んだ俺は、最早人間と言えない。謂わば修羅と言うところかな。だが、それがどうした?そんなことは、もうどうでも良いんだ。今、俺が守りたいモノはこの禍の団にあるのだからね。大切なモノを守るなら俺は修羅でも怪物でも構わない。だから、俺の邪魔をしないでくれ。もう、諦めるんだ」  感情が抜け落ち、無表情となったリリンは一瞬で朱乃との距離を詰め、彼女の横腹に力を込めた蹴りを入れる。急に距離を詰められた朱乃は驚愕で魔法陣を展開する暇もなく、重い一撃をモロに食らい、肺の酸素を吐き出しグラウンドへと叩きつけられる。 「ケホッ……!これ、くらい……ッ!?痛ぅ……!」  フラフラになりながらも朱乃は必死に立ち上がろうとするが、脇腹を押さえて地面に膝をつく。先程の一撃のダメージが相当大きかったようだ。しかし、その目には諦めの感情はない。 「……膝をついても尚、諦めてくれないのか。ねぇ、どうしたらキミは俺を手放してくれる?そうだよ、何だったら良い人を探そ―」 「結構よ。私は昔から貴方一筋なんだから。今さら他の相手を探す予定はこれっぽっちもない。なら私は一生独身でも構わない」  リリンの言葉を、朱乃は遮り即答する。当然だ、やっと見つけた大切な人、何年も諦めなかったからまた再会することが出来たのだ。――敵としてだが。 「……もう無理なんだよ、いい加減にしてくれ。俺と君はとっくに道を違えたんだ。今さら関係を戻して何になる?俺はエヴァシステムを埋め込まれた時点で、キミと共存なんて出来なくなった」 「そんなこと……」 「やってみなきゃわからないって?いいや、判る。判るんだ。俺の中のヤツらは今も尚、三大勢力を根強く恨んでいる。使徒の殲滅も、そして三大勢力に復讐しようとしていることも」 「ッ…」 「復讐っていうのは自分勝手な行動さ。だが、俺は施設で願っていたのは、生だ。まだ生きたいという思い。それをエヴァシステムが汲み取り、エヴァシステムの復讐を手伝い、俺はエヴァシステムを受け入れ再び命の息吹を吹き返した。互いに利用するという結論に至った。かの結論に悔いはない。ただ、やはり家族を裏切るというのは流石に堪える」  朱乃の意識も朦朧としてきた。それでも、リリンへと必死に手を伸ばす。 「待っ…て、私を、置いて…か、ない…で……」 「……ッ」  掠れ声ながらも引き止める朱乃に、リリンは一旦足を止めるが、振り向かずま背を向け羽を広げる。  その時、薄れゆく意識の中で朱乃は聞いた……。            「たとえ敵になっても、絶対に死なせないから」     それはまるで、誓いをたてる戦士の姿を。   そして、彼女は意識を失った……。 Summary.詰め合わせ(色々) 「はっ!」 次々と攻めるアンの攻撃は、オビにはすぐに避けられる。アンとオビが稽古をしている様子を、ミツヒデと木々は見ていた。 「オビが真面目に稽古をしているのは珍しいな。」「…そうだね。」 アンは武器を使うより、己の体を使って戦う方が得意だ。なので、一撃でもオビに当たったらアンの勝ち、ということになっている。 「オビもアンの強さに関心を抱いたんだろうな。」「…稽古を誘ったのはアンの方だよ。」「…え?」 木々の予想外な言葉に、ミツヒデは間の抜けた声がでる。いつもアンに殴られているオビの日常から、ミツヒデはアンの方が強いと思ったのだろう。 「…稽古も。よく見なよ。アンの攻撃はオビに全く当たってない。……はっきり言って、オビの方が圧倒的に強い。」 木々の分かりやすい結論に、ミツヒデは目を見開いて、もう一度目線をアンとオビに向けた。確かに、アンの攻撃は全てかわされている。オビが少しでも攻撃したら、すぐに勝ってしまいそうだ。しかし、だったら何故、普段の生活にアンの殴りやら蹴りやらを喰らっているのだろうか。答えの出ない疑問に、ミツヒデは首を傾げる。 「…アンは、自分がオビより弱いってことを、自覚してる。オビも、自分の方が強いってことを自覚してる。オビはアンの弱さを受け入れてるよ。」 木々の言うヒントに、ミツヒデはなんとなく分かった気がした。はっきりとした結論ではないが、オビもアンも、複雑な感情を持ち合わせているのだろう。 「甘いね、お嬢ちゃん。」 ”そんなに攻めることに集中したら、体力無くなっちゃうよ。”オビの優しいアドバイスは、アンの顔に悔しさを混じらせた。 「…オビ、」 ん?とオビがアンの次の言葉を待つ。攻撃を軽々とかわしながら。 「…あっ。」 驚きの声がでたのはミツヒデだけだったが、二人が見ていた視線の先に、木々も目を見開かせた。アンの足が、オビの首に衝撃は無く止まっている。つまり、アンが、勝ったのだ。 「わざと、じゃ、ないらしいけど…。」 オビも驚いた顔をして固まっている。嬉しそうな顔をするかと思えばそうではなく、ただ無表情のアン。 先ほど、アンがオビの名を呼んだのは、ミツヒデも木々も聞こえていた。そこからだ。アンがなるべくオビに聞こえるような小さな声で何かを言ったらしい。そのために、上半身を前のめりにして、口をオビの耳に近づけた。そして、その何かを言ったあと、オビの動きが止まってアンの足がオビに当たった。 「…稽古、これで終わり。明日もよろしく。」「…うん。」 変わらないアンの態度と、放心状態のまま返事をするオビ。そのままアンはオビを残して去っていった。 「…さっき、なんて言ったんだろうな…。」「…さあね。」 お互い予想はついていながら、口には出さなかった。 (おいおい…マジかよ。) 落ち着かない胸をおさえて、苦笑いを浮かべる。さっきのアンの言った言葉、どうやら冗談ではないらしい。 「この酒うまっ。」「だろ?」 勧められた酒を口にすると、アンは目を輝かせた。いつも美味しい酒を飲んでは、可笑しなことを言いあって怒っては笑うアンを密かに楽しみにする。 「そういえば、今日白雪が顔真っ赤にして王室から出るの見たんだけどさ。」「お、イキのある話だねえ。それで?」 口元を緩くしてアンの話を聞く。これもいつもの風景だ。 「そ、絶対なんかあると思ってゼンの顔見たらさ、何でもないような顔してんの。」「……なんかデジャヴ感あるな。」 大方、またゼンが白雪に何かしたか言ったかしたのだろう。何かあったところで、結局のところ詳細は分からないのでそれほど話の成り行きは気にならなかった。 「……オビ、なんとかしたいと思わない?」「…なんとか、とは?」 真顔のアンから、悪戯っ子のような顔になる。オビが否定をしない時点で、アンの言う内容を聞いているようなものだった。 「だから、ゼンと白雪をだね、」「うんうん。…?」 そのとき、オビは後ろからくる人の気配に気づいた。殺気はないが、悪意を含んで確実にこちらへゆっくりと近付いている。アンは気付かず、話の続きをしようとしている。と、そのときだった。 「えっ。」「えっ?」 ゆっくりと近付いてきたはずが、いきなりにも速いスピードでオビの背中を勢いよく押した。尻を浮かせてしゃがんでいただけのオビは簡単に倒せた。オビの目の前にいたアンも、倒されるオビに身を覆われる。 ドサッ オビは咄嗟の出来事に、少しでも衝撃を和らげようと床に手をつくことしかできなかった。オビとアンは体格と身長の差で、横から見ればアンの姿は見えない。オビの顔はアンの頭と肩の間に埋める形になっている。簡単に言えば、オビがアンを押し倒した体制になっている。 「いってて…おわっ、ごめん、大丈夫かい?お嬢ちゃん。」「えっ、あ、う、うん」 オビはまずアンに重みを与えないように、すぐ上半身を浮かせた。アンもいきなりのことにびっくりして困惑している。 「全く…なにするんですか主ー。」 悪戯にも程がありますよ、と若干拗ねた顔で言う。…が、もうそこに犯人の姿は居なかった。 「えっ?今の、ゼン殿下だったの?」 何より一番姿が見えやすいはずのアンは、全く気づかなかった、という。 「やれやれ…照れた主も可愛いもので。」 全くだよ、と言いながらアンは上体を起こそうとする。が、オビは体を退かそうとせず、起きようとするアンの肩を片手でまた床に押し付けた。 「えっ、ちょ、オビ?」 今度はなに?というような顔をする。すると、オビはニヤリと口角を上げた。 「……せっかく主から邪魔されたんだ。むしろ楽しもうと思わない?」「は?楽しむってどうやって…ちょっとオビ!!」 顔をほんのり赤くして怒る彼女の顔を見て、オビは冗談だって、と言いながら、悪戯っ子のように笑った。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー (ゼンと俺くらい見分けられるくせに…。) そこには壁にもたれかかって溜息をついているミツヒデの姿がいた。 田中(→)白石告白されてる白石に田中がモヤモヤする話。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 「す、好きなんです!」 ふと聞こえたのは、いかにも純情そうな、精一杯の声。田中はそれにつられて、重みのある動作で窓の外に視線を移す。同時に、ふわりと柔らかい風がカーテンをなびかせた。ある日、公園で出会った、あの面倒くさい少年だろうか。…と、田中は思ったが、まず年が違うことに後から気づく。 「…おお、あれは告白というやつか。しかも告白されてるのはマカロ…、白石だ。さすがだな…。」 いつも何かと世話になっている甘党の友人が、微笑ましそうにそう言った。 「いや…あれ断られたら相当痛いでしょ…。」 酷くゆっくりと気力のない声でボソッと呟くと、田中は窓の外から映し出された光景に、少しだけ目を細めた。ツラツラと述べられた男の言葉に、顔を真っ赤にして焦る少女は可愛らしい。 「…成功するといいな。」「…え?」 太田がさらりと吐いた言葉に、田中は眉をわずかに寄せた。 (…あれ…太田はそれでいいのかな…。) 俺は、なんか、嫌だけど。でも太田は自分と間逆の結果を期待してる。答えの出なさそうな疑問に、モヤモヤとした気持ちが田中の心を曇らせた。 「…あ。」 太田の溢れだした声は、田中の目線を窓の外へと移した。申し訳なさそうに、手を合わせて頭を下げている少女と、それにつられてまた頭を下げている男。誰がどう見ても、それは失恋の場面だった。 「あちゃー…ダメだったみたいだね…。」「うむ…人の気持ちが一致することは中々難しいものだしな。」 ふわ、と柔らかな風が少女の髪をなびかせる。田中のモヤモヤとした気持ちは、そのうちどうでもよくなっていた。 恋と気づくには、まだけだるい。 E組夢主と浅野くんの会話ーーーーーーーーーーーーーーーー「どうだ?E組の気分は。」 下校中、苦手な浅野を目にして、そのまま通り過ぎようとしたにも関わらず、すれちがいざまにこう聞いてきた。側から見れば皮肉だ。実際、皮肉なのかもしれない。 「…それ、五月にも同じこと聞いたよね。」 返事に答えず、俯きながら答えた私は、浅野にはどう映っているのだろう。 ーーーーーーーーーー幼いころ、両親との都合で、しばらく浅野の家に置かせてもらったことがある。ただそれだけだ。浅野の態度からして仲良くしていたわけじゃないし、友達という関係すらもっていない。ただの、知り合いだ。 小学6年生。親から突然この椚ヶ丘という名門校を受けろ、と言われた。多分、浅野の影響だろう。無理な話だった。勉強は苦手で、実際成績が良くない私に、こう言ってきたのだから。それでも親の力もあって、必死に勉強してギリギリ、合格。合格したから、なんだというのだ。合格したから、みんな優等生扱いされるのか。少なくとも校内では違った。異常な差別と下剋上。それに押し潰され、予想はしていたが、E組に、落ちた。ーーーーーーーーーー 深い関係でもない、このただの知り合いは、五月に先ほどと同じことを聞いてきたのだ。 ”どうだ?E組の気分は。” 最初に聞かれたこの問いは、嫌味でしかなかった。そのとき私はなにも答えられず、ただ皮肉を言われて終わった。 「どうだ?E組の気分は。」「…それ、五月にも同じこと聞いたよね。」 今のこの質問は、多分、嫌味でも皮肉でもない。どうして浅野は、このE組の生徒にこんなことを聞くのか。そりゃ、少しは関係あるのかもしれない。でも結局はただの知り合いだ。 「…楽しそうじゃないか。」「…、…うん。楽しいよ。」 ただの知り合いなのに。どうしてこんな意味ありげな会話をするのか。それはもちろん、浅野も、馬鹿な私でも、お互い、今になって自覚している。 「君はここに残らないのか。」「…無理だよ、こんなレベルの高い学校。私には。」 肩から下がるバッグを整えながら答えた。浅野の上から目線な態度は変わらない。 「ね、浅野。」「…なんだ。」「私、ちゃんと言っとけばよかったかな。」「…今言えばいいじゃないか。」「……うん、そっか…。」 それもそうだね。一拍おいてから、随分と控えめな笑顔で付け加えた。本当に君は知能が足りないな、とか浅野らしい言葉を投げてくる。…前と比べればマシな会話もできたもんだな、なんて他人事のように思えば、一歩、踏み出す。 「少しだけ、好きだったよ、浅野。」「…嫌味のある告白をされたのは初めてだな。」「私も答えのない告白をするのは初めてだよ。」 お互い、毒のある言葉を吐いては、ゴールには辿り着かない。付き合うことを望んでるとか望んでないとか、そういうのは関係ない。思ってもいない。 「…カルマに負けないよう、精々頑張ってね。」「…オール1にはならないよう、精々頑張るんだな。」 これが最後かな。多分、最後だ。悲しくないし辛くもない。かといって嬉しくもなんともない。一歩、踏み出す。 「さよなら。」 すれちがいざまに、こう言った。今度こそお別れだ。続けて踏み出す足は案外軽いものだ。    「またな。」    その言葉に目を見開いて、バッと勢いよく浅野の方を振り向いた。振り向いたところで、それは浅野の歩いている後ろ姿。 「………ふぅ…。」 しばらく呆然としていれば、また帰り道へと足を向ける。冷える手をコートのポケットに突っ込めば、それは意外と暖かかった。 付き合っている設定。夢主の名前はユメ子。 ザアァ、と少し強めの風がその場を通り過ぎると、桜の花びらと混じって葉が散っていく。入学シーズンも終わって、まだ春、といえば春という季節だが、どうも桜が散ってしまうとその感覚は薄れていく。まあ、そんな季節感を感じさせる日々を送っているわけでもないが、自分の時間に余裕がある分、春になると時々近くの公園で桜を見に行く。どんちゃん騒ぎをするわけでもなく、ただ立って桜を見るだけ。お花見をするにはちょうど良い広さだが、抜け道を通らないと行けないため、そこはユメ子のとっておきの場所、とも言えた。 「…もうすぐ桜も散っちゃうのかぁ。」 ピンクの中に緑が目立つほど、なんとなく心が沈んでいく。「葉桜」というものに、ユメ子はそれほど良いイメージではない。気持ちの良い風に吹かれる花びらを名残惜しく感じながら、じっくりと桜を眺めていた。 「…ユメ子?」 ふと、聞き覚えのある声に振り返った。外出で着るには珍しい、緑のパーカーを着た男だ。ついでにリュックを背負っている。振り返ったユメ子に確信すると、ああ、やっぱり。と言いながらこちらへ近づいてきた。 「ユメ子もここ、知ってたんだね。」「…なんだ。私だけの秘密基地だと思ったのに。」「んなわけないでしょ。確かに知ってる人は少ないけど。」 確かに彼は子供の頃からこの町に住んでいるから、そう珍しいことではないかもしれない。彼、というより、六つ子。トト子から聞くに、昔よりはだいぶ見分けがつくらしい。そんな彼が、一体ここに何しに来たのだろう。 「ユメ子はこんなとこでなにしてんの?」 ユメ子よりも先に、チョロ松は問いかけた。 「春を満喫してんの。来年は仕事で見れないかもだし。」「ニートのくせに。」「そっちだって。何しに来たの?」「はは、僕も同じ。」 中身のない会話を交わすと、チョロ松はリュックからブルーシートを取り出した。バサッ、という音とともに青い色が視界いっぱいに広がった。 「えっ、ちょ、お花見…しに来たの?」「うん、もうすぐ他の松たちも来から。」「…もう葉桜じゃん。」「いいだろ別に。…あ、ユメ子も一緒にどう?花見。」「………うん。」 トト子ほど長い付き合いではないが、それなりの馴染みだ。今さら気づかいや遠慮なんてせずに、スカートの裾を整えながらゆっくりとブルーシートの上に座った。隣に居るチョロ松はリュックからお弁当や飲み物を出している。 おそらく、こういう役割を他の兄弟に押し付けられたのだろう。そう思うと、口角は上がりつつも、少し呆れたような表情が浮かぶ。ひらり、と桜に混じって散る葉は、彼の色と同化していく。 「葉桜だけど、やっぱり綺麗だよね。桜。」「…なに、急に。感傷に浸ってんの?」「ほっとけ童貞。」「童貞関係ねぇだろ!」 つい、いつもの調子で出てしまう汚い言葉をつむいだ。せっかくのお花見に、軽い言い合いなどしたくない。彼はキレやすいから、あの兄弟が来る頃にはちょっとした騒ぎになるだろう。まあ、それも日常と化しているのであまり変わりはないが。ごめんごめん、と適当に流すと、呆れたようにチョロ松は溜息をついた。全く気まずくもない静かな沈黙に、安らぎを感じていた。 「うわっ…。」「っ…。」 ザアァア、と先ほどよりも強めの風が、まるで悪戯のように、一度だけ吹いた。同時に桜の花びらは、多く散るわけで。一瞬だけつむっていた目を開くと、軽い衝撃がチョロ松を惑わせた。 「…………ユメ子。」「……っ、え?なに…」  彼女のなびく髪と、桜を背景としたその姿に、僕はとてもとても、綺麗だと思った。膝を地につけて、彼女に向けて前のめりになる。自分の唇をちょっとだけ、強引に押し付けて、ゆっくりと離れた。彼女を見ると、意外にもそれは目を見開かせているばかりで。もう少し、照れてもらってもいいのに。もうそんな初々しい仲ではないことを知っておきながら、ひっそりとそう思った。 「…突然すぎ。みんな来たらどうすんの。」「…うん。ごめん。」 初々しい?どこがだ。確かに、キスくらいで真っ赤になる仲じゃないんだ。でも。でもやっぱり、少し照れてるみたい。それは僕も同じで。視線をお互い逸らすように、桜を見た。ピンクの中に、緑が少し混じっている。桜ばかり見ている彼女の瞳は、ピンク色。 「…ユメ子。」「…ん?」 名前を呼べば、今度はちゃんと視線を合わせた。今、彼女の瞳は僕の色。散っていく桜の花びらが、少しだけ邪魔しているけれど、 それはまるで葉桜のように。 詐欺師×詐欺師(?)。出会い。※少しいかがわしい表現有り。最終的には霊幻←夢主ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーここは霊とか相談所。あまりにもテキトーすぎるその看板からして、どう見ても胡散臭い雰囲気しか感じとれないが、何故かそれなりに生活ができる程度のお金はもらっている。理由は単純、経営している霊幻新隆という男が、詐欺師に近い仕事をしているからだ。悪霊がいる霊がいるなどと見えもしないものをほざいているが、一応来る客は満足にかえしているので悪質というほどではない。…かといって評判が良くなっているとは、お世辞にも言えないのだが。しかしなんだかんだ、今日も今日とてただ精神的に疲れている客が一人、やってきた。 …… 「最近、胸があついんです。」 はあ、と霊幻があいづちを打つ。 「痛くはないんです、ええ。ただ、こう、なんでしょうね。胸の奥からあつい、というか。じわじわくるみたいな。別に、恋とか、そういうメルヘンなものではないですよ。本当に。病院に相談するっていうのも考えたんですけど…中々こんなこと言えなくて。…これって、悪霊…ですかね?」 なるほど、と霊幻は力強く頷いた。そして、どうしたらそんなに平然と嘘がつけるのかも不思議な頭をフル回転させて、上手く話を繋ぐのだ。 「確かに。憑いてるかもしれませんねえ。」「!やっぱり…?」「今の時期ですと、新しい生活を初めてちょっと経った人が多いですから、生霊が増えるんですよ。」「生霊…?」「ええ、生霊。生きている霊、と書いて生霊。死んではないけど、何かしらの原因…強い恨みとか、悩み続けているものとか、そういうもので霊に近いものが生まれるんです。まあ、完全に死んでできた幽霊との違いは色々複雑でして。簡単に言うとー、まあ空気的なアレです。」「空気的な…。」「はい、ただ、普通の幽霊と違ってかなり劣りましてねー、生霊というものは。ですから、逆に私の力では削減するのは難しいんですよねえ。強すぎて。周りにも被害が及ぶかもしれないんですよ。強すぎて。ええ。」「はあ…では、どうすれば…。」「簡単ですよ。」 びっ、と霊幻は客に向かって指をさした。 「まずはあなたが最近思い続けているものを探る。…あ、もちろん、私の能力あってこそできる調査ですけど。」 今回の客はとても単純な依頼だ。もちろん生霊がいるなんていうのはこじつけで、単にあの客はただの体調不良か、 …恋の悩みだ。 馬鹿げた話、時々いる一部の女は本当にメルヘンチックな思考を持っている。いつしか誰でもできる好きな人を運命の人に出会ったと大袈裟に思い込んで、恋だと気付かない少女漫画の主人公アピールして、誰かに相談して背中を押してもらう。…ここまでが、女の理想の流れだ。つまり、今回はただただつまらない話に付き合って、女が望むような理想のアドバイスを指摘し、漫画には付き物の主人公の友達役、いわば脇役と化せばいい。 (…って、思うんだが、なぁんかなあ。) まともな恋愛などしたことない自分が言うのもなんだが、どうも違和感があった。あの客が体調不良?どうだか。確実にそうではないとは言い切れないが、至って元気にベラベラと喋っていた。だから、恋の悩みだろうとは思う、が、相手は見る限り自分と同じくらいの歳…まあ容姿は悪くないが決して夢を見れるほど恋愛に余裕があるとは思えない。誰だって三十路ちょっと前になれば、流石にメルヘンチックな女も現実的になるだろうに。 時計の針が、ちょうど午後4時を示した。この時間が一番集中できるから、と適当な理由をつけて約束した時間である。かちゃ、とドアノブを握りしめ、客が待っている部屋に足を踏み込んだ。 (まあ…金になればいいか。) 霊幻はすぐに仕事へと切り替えて、いつものように上手で胡散臭い笑顔を客に向けるのだった。 「あ…霊幻、さん。」「ちょうど約束した時間です。…で、どうです?なにか思い当たるものとか…今の調子、とか。」 なるべく優しい声色で、こっちから是非というように話の聞き相手になってやる。そこのみんな、覚えとけよ。社会は厳しいからな。 「それが、その…今まさにあついです。なんだかドキドキして…。」「…………ほぉ…。」 怪しい。ますます怪しい。今まさに?胸がドキドキして?なにをそんなに分かりやすすぎる安いポエムのようなことを。目の前にいる俺しかいないじゃないか。おいおいおい待て待て顔を染めるな。あざといぞ。引き気味、というよりはどうしたもんかこの状況。流石の俺もこんな事態は初めてだ。 目には目を、歯には歯を。なんてことわざでは少し意味合いが違うかもしれない。こちらへ近づいてきた女は霊幻の首にするりと手を回してこようとする。 「お客様。」「っ…はい?」 パシリとその女の手を掴んだ。既成事実を作られては面倒だ。こういう場合、なんとかお茶をにごすようにでも無理矢理でもさっさと対処するに限る。一瞬、女の顔は表情を険しくした。 「すみませんねえ、こういうサービス、うちではやってないんですよ。…他当たってくれませんかね。」 早く帰ってくれないだろうかと思い、少し声を低めにしてそう言った。 「…やだ、霊幻さん。サービスだなんて。それくらい知ってますよ。」 迫力負けしてビビってくれればと思えば、まあしぶとい。あろうことか、女はシャツのボタンに手をかけた。にやりと女は口角を上げる。まずい、女の武器など使われたら更に厄介だ。 「っおいっ…!」 ぐっと女の肩を掴んだ、その時だった。がちゃりとドアの開く音がやけに響く。 「師匠、すみません、今日はちょっと早めに…」 しん、と時が止まった気がした。そりゃそうだ。いつもかっこいい(と思っているはず)の師匠が若干乱れた服装の女といるんだもんな。無理もない。 いつものように師匠の経営している仕事場に向かっていざ部屋へ入ったら師匠が見知らぬ女性にわいせつ行為をしていた。すぐにでも通報した方がよろしいかと携帯が入っているポケットに手を伸ばしたが思いとどまった。 そうだ。彼女かもしれない。そしてよりにもよって僕は今日部活がなかった。そのタイミングが重なったのではないか、と。 「あ、わ、あの、師匠、彼女いたんですね。ちょっと思いもしませんでしたさようなら。」「おいちょっと待てモブ。違ぇよ何さらっと毒吐いてんだ。」「違うんですか?」「違う。…いやまあ俺が本気になれば女など余裕だがな。……とにかく!お客様、うちはそういう店ではありませんので。」 流石に第三者が来てはこの女もやりづらいだろう。営業妨害を見逃すほど、俺も女に甘くないのでな。 「…なあんだ。こんなでかいガキいたの。三十路前の虚しい男かと思ったのに。そりゃー騙せないはずだわぁ…。」「…は?」 いや、は?というほど驚いてはない。なんとなく、この女から胡散臭いにおいはしていたけど。再度見た女の表情は、酷く冷たい顔をしていて、さっきの人とは別人のようだ。 「あの胡散臭すぎる看板からしてどう見ても詐欺師でしょ。ちょっとくらいおかしな依頼あっても、金になればーなんて気持ちで油断してると思ったのに。」 かつ、とハイヒールの高い音をわざとらしくたてながら、女は背を向けた。 「おかげで時間の無駄よ。なぁにが霊能力者、だ。騙す仕事してんならもう少しまともな嘘つきなさいよ。」 …へえ。こりゃまた言ってくれるね。そっちだって雑なホラ吹いて、あげくに自分から正体晒して、お互い様なんて思ってるのか通報される心配もしない、甘い素人詐欺師のくせによ。 「おいおい、簡単に言ってくれるけど、それはちょっと無いんじゃねーの?詐欺師なのはアンタだろ?悪いけどこっちはちゃあんとお客さん満足させて帰してやってんだ。楽に生きよーとして人を騙す奴らとは違うね。…いやまあそもそも俺は詐欺師ではないがな。」 部屋から出て行こうとする女の足が止まった。黒髪から覗いて見えるその表情は、先ほどよりも冷たく、こちらを睨みつけていた。少し煽りすぎただろうか。かと言って訂正する気はない。そっちが仕掛けてきたんだからな。 「楽に、生きる?はあ…?何言ってんのアンタ。」 女だというのに、ドスの効いた重い声が部屋の中に響いた。 霊幻という男は何の経験値を得ているのか、女は面倒くさい生き物、という認識はある。だからといって女性そのものを見下しているわけではない。むしろ簡単に言うとモテたい。そう感じることが、時々、多少、あるということだ。 ここで女がキレて、暴力なんか出ようものならモブが危ない。いや、超能力さえあればどうということはないが、できることは極力俺がやる。せめてものガキの力を借りている大人の責任感というものだ。モブと視線を合わせて、アイコンタクトを取る。律儀にも部屋から出て行く際、ペコリとお辞儀をした。うん、さすが俺の弟子だ。 …さてと。じゃあ次はこの女性をどうするか、だ。 「簡単に言ってくれるのはどっちよ。楽に生きられるから詐欺師、なんて、そんな余裕あればまともに就職活動してるわよ。」「…へえ。」 この場合、女の意見を論破するのは禁物だな。今は適当な態度を見せずに、ちゃんと話を聞いてやるのが最善だ。 「楽に生きられないから、こんな仕事やってんでしょうがっ…。人を騙して平気でいられるほど、人間腐っちゃいないわよ。アンタとは、違うっ…。」 見上げられたその女の顔は、泣いてはいなかった。若干声を震わせていたのも分かっていたから、ここで俺の紳士という名が傷つくと思ったが。きっ、と強い眼差しに見つめられ、怒ったような、切ないような、そんな表情。 ああ、俺、久しぶりに間違ったこと言っちゃったかなあ。的確な正論で人との口喧嘩に勝つのは得意だったのに。やっぱよく知りもしねえ奴に適当なこと言うもんじゃねえなあ。 「…あー…分かった。まあ今のは俺の意見に語弊がありましたねぇ。」「まったそんな軽そうに…。ぶちのめすぞ。」「おいおい、詐欺師は最後まで本音を言わねーもんだぞ?いや俺は詐欺師じゃないけど。」 まあ、と俺は一度だけ口を紡いだ。 「お前のやり方に口は挟まねえよ。でもな、自分の身体は大切にした方がいいと思うぜ。取り返しのつかないことが、一番愚かな間違いだ。…あ、これ注告な。俺の意見を聞こうが無視しようが、あとはお前の好きにしろよ。」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 俺はあのとき良いことを言ったと思う。良すぎず悪すぎず、他人という一定の距離を考えて言ったと思う。出会って間もない奴に素の自分を出してしまったのが間違いだったからな。 と、感じていた。あの女はあれ以来時々うちに来る。懐かれているわけではない。割と普通の対応だ。 「霊幻、肉まん買ってきた。」「おお、サンキュー。…っていうかなんでここに居んだよ。なんで来てんだよ。」「いーじゃない別に。」「バイトの申し込みなら受け付けねえぞ?俺の給料が減るからな。」「誰がこんな不安定な収入のために働くか。つかもう私バイトしてるし。かけもちしてるし。」「じゃなんで居んだよ。」「別に。肉まん冷めるわよ。」「…おう。」 何も考えずに肉まんに食いつき、霊幻があっちい!と悲鳴をあげると同時に、扉が開いた。もう日課と言っていいほど来ている、学ランを着た少年が部屋に入ってきた。 「あ、来てたんですか。お久しぶりです。」「モブくん!久しぶりー。肉まんあるわよ。」 丁寧に挨拶するその少年は、肉まんという単語に反応した。普通に嬉しそうだ。 やれやれ、いつからこうなった。なんか馴染んでるし。まあ別にいつもの生活に支障はない(むしろちょくちょく差し入れしてくれるからプラスになっている。)から問題ないが。 「まあ…俺は別にいいけど…なんで来んのお前。得なことなにもねーだろ。」 肉まんを頬張りながら、先ほど、というかいつもはぐらかさらる問いを、今はっきりさせてみる。まだ信頼関係がある、なんて言えるほどの仲ではない。大人の世界は怖いからな。 「…知りたい?」 にっ、と口角を上げて嬉しそうな顔。なんだそれ。気になった俺が負けてるみたいじゃねーか。ったくその歳で小悪魔の態度は可愛くねーぜ。なんて言うと殴られそうだから言うわけない。 「あのときのアンタ、結構かっこよく見えた、だけ。でも錯覚だったみたい。」   「……は…?それ褒めてんのかよ。」   あーあ。分かってるくせに。人の感情を読み取るのが上手いあんたなら。そう思ったのは、女の方だった。 『彼方!算数教えて!』『えぇ?またかよー。』 蘇る。君との懐かしき少年時代が。 『やっぱ彼方はいい奴だな。』『真冬もそうだろ?』 本音を言い合あう日々。 『彼方さ、何で俺と話す時と他のやつと話す時とで態度が違うの?』『お前だけだよ。唯一信頼できて、本音も言えるのは。真冬が好きだからさ。』 ただ1人の親友。 『いい加減にしろよ!!彼方のそういうとこ嫌いなんだよ!』 すれ違い始めた日々。 『ごめん、一旦別れよう、俺ら。』 遠く煤けている鉛空。あれ?あんなのだったっけ?あんなに汚れてたっけ? 濁り雨が僕の心に降り続ける。嗚呼、きっとそう見えるのは 心の穴に溜まりきって溢れ出てきた 涙のせいだね 僕らはどこで間違えたのかな。 どうすればよかったのかな。 こんなたわいも無い(他愛もない)ことにやっと気がついた。 僕はこんな大きなことしか見てなかったんだよ。 君と別れてから、僕は変わり果てた。君は知らないと思うけどさ。まるで着ぐるみを被ったように自分を偽って。でも結局、自分を隠したって自分には自分がわかってしまうんだ。  ーもう僕は大人になってしまった もう戻れないんだよ、君と笑い合ったあの日々には。 何も愛せなくなった今、僕はね。嫌われてるんだ。だって僕が何も愛さないから。だからみんな僕を愛さない。 例え僕が1人で勝手に死んでも、誰も気づかない。 本音なんて言えない。 じゃあさ、今僕が生きていて誰かのためになる?別にいらないでしょ、無心の僕なんて。 「狭い、苦しい」 ここから誰か連れ出してくれないかな。 きゅうくつな檻の中から。 僕は体だけ大人になって、心だけ昔に置いてきてる。子供なまんま。 『彼方!』 その声をもう一度聞きたいよ、真冬。 「逃げ出したいよ」 溢れた本音は君に聞かれるわけでもない。 君の前だと言いたいことが言えた。 ただそれが幸せだった。 たまにその本音は凶器となり、君を傷つける。 真冬はそれでも本音を受け止めてくれた。  君と僕は傷つけあって、喧嘩して。でも、いつも仲直り。明日にはまた笑いあえる。 今は、違う。きっとそれは、僕が望んだボクが君を変えたから。 僕は欲張りしすぎた。理想の僕は最低な男だったんだ。 『俺の何を知ってるんだよ!』 『彼方のそういうところが嫌いなんだよ!その俺の全部を知ってるって思ってるところが!』 『煩い!何だよ!?僕ら親友なのにお前のこと知ってるって思っちゃいけないの?!』 『黙れ!馬鹿!』 嗚呼、今考えれば僕も悪かったな。馬鹿とか、そんなので決めつけてた。真冬はどう思う?これくらい、答えてよ 「ねぇ。」  手に余ってしまう思い出はもう捨てた。これでいい。君を忘れてまた幸せになれる。そう信じたかった。 僕を手放して。もう拾う明日すらないけどね。 嫌だ また会いたい 別れたくなかった そんな感情を押し込められない。 あ、また溢れ流れてしまった。 放って、振り払った気持ちに 「もういいかい?」 と問いかける。 痛い痛い、逆剥けのココロに少しずつ触れていく。 「もう大人になってしまった」 子供の頃には帰れない。 でも、今のままだと好きなものも愛せないよ?嫌われのもの君じゃ、俺を愛せないよ?  いつも俺のために優しくしてくれたよね、身勝手だったけど 全部全部俺のためだったんでしょ? そう、君が愛されないのは俺の仕業俺のせい俺のため そうだよね? 彼方・・・−−−−−−−−−−−−−−−−end.

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